雨の波紋を愛するレジン作家、soda_blueの世界

好奇心と試行錯誤から生まれるレジンアートの魅力に迫る制作日記です。

夏のおでかけ~「紙のさと」での思い出~

 この夏、久しぶりに「紙のさと」というお店に足を運びました。ここは、私が子供の頃、おばあちゃんの家に行く途中で何度か立ち寄った、懐かしい場所です。当時、大好きだったきらびやかなピンク色の和紙でできた小物入れや、和紙で作られた可愛らしい雑貨たちに、心がときめいていたのを今でも覚えています。

 何十年ぶりかに訪れた「紙のさと」。お店は少し変わっていましたが、和紙の美しさは変わらず、見るだけで心がほっと安らぎました。「紙のさと」は、1970年から茨城県常陸大宮市舟生で営業している手漉き西ノ内紙の専門店です。那須楮と奥久慈の清らかな水を使って作られる上質な西ノ内紙が魅力で、和紙の風合いを活かした室内装飾品や雑貨、小物も揃っています。

紙のさと | 茨城県常陸大宮市の西ノ内紙専門店

 

 最近、何か小物を作りたい気持ちが強くなっていたので、「使い方色々 端紙セット」を購入してみました。様々な和紙の端紙がセットになっていて、見ているだけで創作意欲が湧いてきます。この和紙を使って、いくつか作品を作ってみました。下の写真は雨の波紋モチーフとブルーグレーの和紙をレジンに閉じ込めたヘアクリップです。

 このブルーグレーの和紙は、レジンに浸すと色が変わってしまうので、防水スプレーをかけてから制作しました。レジンに浸す前後の色の変化を比較してみると、和紙によってはあまり気にならないものもありますが、この和紙は変化が目立つ方でした。下の写真は、防水スプレーなしと防水スプレーを使用したものの比較です。

 布や紙などの素材は、レジン液に入れたときに色の変化が出る場合もあるので、作品作りをする前に端の方で試してから制作すると、失敗が少なくて済むと思います。こうした実験を通して、新しい発見ができるのも、手作りの楽しさのひとつですね。

 秋の新作としても、和紙を使ったレジンアートの作品を作る予定です。和紙の繊細さとレジンの透明感がどんな風に調和するかを考えると、とても楽しみです。新しいアイテムをお届けできるよう、楽しみながら製作していきますので、ぜひ楽しみにしていてくださいね。

 ところで、子供の頃はピンク色で華やかな模様のある和紙が好きでしたが、大人になった今はブルーグレーやくすみ系の落ち着いた色で、シンプルな柄のものが好みになりました。また、紙の質感にも自然と目が向くようになった気がします。

 なぜ大人になると好みが変わるのでしょうか?ふと考えてみると、成長や経験を重ねることで、心地よさを感じるものや、魅力を見出すポイントが変わってくるのかもしれませんね。生活の中での経験や環境の変化も大きいでしょう。忙しい日常の中で、心が落ち着けるような色や質感に惹かれるようになったのかな、なんて思います。こうして和紙の質感や色の違いを感じながら作品作りを楽しむことができるのも、大人になった今だからこその喜びだと感じています。それではまた次回のブログでお会いしましょう。

 

 お読みいただきありがとうございました。

 

 soda blue